2006/03/13

break your style

I became a Alien

性格が歪んでるからなのか何なのか、歪んだ音楽が好きなkawazoelです。なにをいきなり。

このネタは2月の超忙しかったときに書きたかったんだけどホントに忙しすぎてかけなかったネタなのでオレ的にあんまりホットじゃないんですが、いろいろと解決したので元気だして書いてみよう。別に元気はいらないんだけど

大学の研究室のマシンはなんだかしらないけどWinampとの相性が非常にわるく、とりあえずおちまくるわ終了できないわでひどい目に遭ってたんですが、Winampを5.2にしたら起動さえしなくなりやがりました。うーん。で、原因を探ってみたらどうもお気に入りのDSPプラグイン、AlienDSP(1999年のプロダクトであり、サイトがとうの昔に消えてるのでweb.archive.orgのキャッシュにリンクしていますが、プラグインのアーカイブ自体のリンクも生きていてここから入手できます)が原因の模様。ちょっとまって、オレがいまだにWinampから離れられないのはこのプラグインがあるからなのにー。まぁ、研究室のマシンはWinampとの相性わるすぎなので、きっと家のマシンは大丈夫だろう。

とおもいつつ怖くてWinampのアップデートを渋ってたんですが、月曜午後に実家に帰ることにしたので勢いでWinampのアップデートを実行しました(なんで)。すると、みごとに起動直後に強制終了されてうごきません。がーーーん。

ってことで、オレの素敵なDSPライフもおしまいだー。AlienDSPはステレオの位相をいじったりボイスキャンセルしたりエコーやリバーブかけたり疑似ステレオかけたりと、(聞ける範囲で)音を歪ませるおもちゃとしてはこの上ない効果をえられるのにー。さてこまったな、しかたないからWinampのバージョンをおとしてみたけど、いろいろと問題が噴出してもう後戻りできない状態になっちゃいました。うわーーん。

ってことで、打つ手がないかとおもったんですが、AlienDSPをはずして起動して、そのあと手動でロードしてやれば普通にうごくんですよ。まぁ終了させて次起動したときはWinamp起動と同時に読み込みに行っちゃっておちるんですけど。AlienDSP自体Winamp2.x用のプラグインだから5.xで動いてるのがある意味すごいんだけど(一応5.xでも2.xプラグインとの下位互換はとられてることになってるけど、そんな既存の2.xプラグイン全部の動作を保証してないのはわかりきってることだし)。で、ネットでいろいろしらべたんですが、こんな症状で嘆いてるのはどうもオレだけらしいので、じゃあ自分で解決法さがしますよ、ぷんぷん。

まー、要は起動時の初期化タイミングとかが変わった関係でうまく読み込まれなくなったという状態のようなので、じゃあ毎回毎回起動時はAlienDSPをはずして、起動した後に自分でよみこめばいいんだな! って、そんなことやってられません。そもそも毎回毎回起動時にはずすって言う作業は、Winamp.iniを毎回毎回起動前に編集するってことだし…。

さて困ったなーって感じだったんですが、実はこれをやってのける方法があるのを知ってました。WinampのDSPプラグインは仕様上1個だけ読み込めるようになってて、複数DSPプラグインを同時に使用できないんですね。じゃあヘッドホンで聴くからAlienDSP使いながらSpeakerSimulator使いたいときはどーすればいいんだ、みたいな話にもなってくるわけです。

それを解決してくれるのが、複数のDSPプラグインを同時に使用できるようにしてくれるDSPプラグイン(ややこしい)のMuchFX2とかいうのがあるわけです。別にMuchFXは1個だけ読み込ませるとかでも使えるので、MuchFXにはただのローダーとしてがんばってもらおうっていう作戦です。コイツ経由でAlienDSPを読み込ませてやれば初期化タイミングの問題でWinampごとおちるのを防げるんじゃないか? ってことでやってみた。

おっとびっくり、ホントにできました。やったぁ、またWinamp5.2系でもAlienDSPで楽しめるじゃないかー。ということで、5.1あたりからAlienDSPが使えなくて困ってたみなさんはこれを試してみてはどうでしょうか。いなさそうだけど。

You'll become a Alien

で、ここまでは前振りで(長すぎだよ)、本当は年に数回ぐらい、ふと思い立ってAlienDSPで思いっきりエコーとかかけまくった音楽を聴きたくなる私のおすすめ設定とかを記事にしようと思ってたんですよ。なのにいきなり使えなくなっちゃってありゃーこれはボツネタかねーと思ってたんですね。ボツにならなくてよかった。

で、オススメ設定とかを書こうと思ったんだけど、そもそもどんな機能があるのかよくわからないものの設定をただ書いてもしかたないので、じゃあせっかくなのでAlienDSPの機能を紹介してみよう。内部的にどんな波形処理をやってるかみたいな予想も書いてるけど、あくまでも波形処理のドシロウトが書いた予想なのであんまりあてになりません(波形をスペクトル解析とかすればわかるだろうけど、面倒なので耳で聞いた印象で処理を予想してます)。まず、AlienDSPは5つの設定項目タブがありまして、

ステレオ関係
ChannelFX

Wide Stereo

ステレオの距離感を強調させる効果があります。デフォ値のままオンにすると+100%の強調になって、オンにするだけで効果があらわれます。

たぶん内部的には両チャンネルの差をとって、その差を+100%とかしてるんじゃないかなぁー。

Stereo Boost

各チャンネルごとステレオをブーストするみたいですが、よくわかりません。デフォ値のままオンにすると+0%なのでなにもかわりませんが、一応+100%にしたりするとちょっと変わったかなぁ程度です。

たぶん高音域についての調整をやってるっぽいです。-100%と0%と+100%をくらべると高音域だけ変化してる印象です。

Amplitude Modulation

音の中心を左右に0.25Hz〜2Hzの周波数でゆさぶります。正直これをオンにしてヘッドホンとか使うと酔いそうなので、ちゃんと曲のテンポに合わせた周波数とかをセットしないとやばいかとおもいます。

処理的には左右のチャンネルにサイン波を普通のと180°ずらしたやつを左右にそれぞれかけて左右のパワーバランスをいじってるんだと思います。

Pseudo Stereo

これは上3つの状態とは別に指定できます。疑似ステレオっていう意味の通り、ステレオっぽく聞こえさせます。モノラルでもきっとステレオっぽくきこえるんですよ、たぶん(ためしてないけど)。聞いた感じだと向かって左側が低音強めで右側が高音強めになってる感じなのかなぁ。

この機能はかなり重要です、これをオンにするかオフにするかでかなり印象がかわります。

イコライザ関係
VoiceFX

Remove Voice

いわゆるボイスキャンセラー。ボイスの除去率を0〜100%で指定できます。オンにしてても0%だと原曲とかわりません。

たぶん、普通に人間の歌声の周波数域について0〜100%カットしてるんだとおもいます。

Pitch

ピッチを-50%〜+50%で変化させます。簡単に言えば早回しにしてみたりスロー再生にしてみたりってことです。

昔は使えたんですが、Winamp5系になってからつかっただけで落ちるようになったのでいまじゃ使えたもんじゃありません(環境依存かもだけど)。ちなみに0%だと原曲そのままです。

Compression

よく分かんないけどなんかどこかの周波数域だけ強調してたような記憶があります。これもWinamp5系になってから使えてないのでよくわかりません。

エコーとリバーブ
SoundFX

Echo

そのまんま、エコーです。どのぐらいの量を、どのぐらい遅らせるかっていうのを指定します。

Reverb

そのまんま、リバーブです。どのぐらいの量をどのぐらい遅らせるかっていうのを指定します…って、そのまますぎてあんまり説明になってませんね。上のエコーは山彦なので1回限りのリピートなんですが、リバーブは残響なのでなんどもディレイ分だけ残響します(当然減衰しますけど)。

個人的使い分けとしては、屋外っぽい(もしくはかなり広い室内)感じをだすならエコー、ライブハウスみたいなコンクリ地下室で狭めの空間(注: なにかライブハウスに対する謎の価値観が含まれているようです)はリバーブかなぁとおもってるんですが、どうなんでしょかね。

音強調
Misc. FX

Amplify

10%〜150%の幅で、音自体を増強するみたいです。これもあんまり使わないなぁ。少なくともこれを使うと音が割れるケースが多いので、次のVolumeでマスターボリュームを調整すること必至かも。

ボリューム
Volume

Volume Control

マスターボリューム、左チャンネル、右チャンネルのボリュームを調整することができます。

Reduce Peaksにチェックを入れると、音が割れないレベルまで自動的に音量をおとしてくれます。いろいろエフェクトかけすぎてどのぐらいのボリュームにすればいいか見当がつかなくなったときはとりあえずReduce Peaksをオンにして自動で絞らせて、それよりちょっと大きめのボリュームで固定しておけばよいかとおもいます。あくまでも個人的な見解ですが。

あと、Rev. Balanceにチェックをいれると右と左の音を入れ替えます。LeftとRightのボリューム調整は入れ替えたあとのボリュームを調整してるのでそこは注意。

Tremolo

ボリューム自体がうねうねと大きくなったり小さくなったりします。これもChannelFXにあったAmplitude Modulation同様なんか酔う感じになるので使うならテンポに合わせて使った方が…って、これは周波数かえれないっすよ。

さて駆け足で一気に紹介しましたが、これらの機能を一括でオンオフするのが一番下にあるBypassってやつなので、色々いじってみてBypassしてみると、元の音からどのぐらい変わったかとかがすぐわかって面白いかと思います。

で、私のお薦め設定はというとー、大体いつも同じようなのになっちゃうのでそんなに多くないんですが、まずは

  • Wide Stereo 50%
  • Pseudo Stereo ON
  • Echo 25% Delay 87ms
  • Master Volume 80%

適当にステレオ増幅されてエコーかかってて、野外ライブみたいな音になります、たぶん。それからー

  • Wide Stereo 120%
  • Pseudo Stereo ON
  • Remove Voice 90%
  • Master Volume 30%

Remove VoiceがかかってるのにPseudo Stereoがオンになってるので全然ボイスキャンセルされなくて、ステレオ成分だけ増幅されるのでボーカルはそのままにバックグラウンドの演奏が強まる感じです。ヘッドフォンとかで聞くときに物足りないときはこれ。あと、異色な音にするなら

  • Wide Stereo 150%
  • Remove Voice 100%
  • Master Volume 20%

とかやるとボーカルもない上にバスドラとかも全然なくなる全面的にシャカシャカ色な音になって印象ががらっとかわります。わりとここまでくるとやり過ぎです。これでユーロビートとか聞くと印象変わりすぎてやばい。

と、超長々とやってしまいましたが、たまにはお気に入りの曲を全然違うテイストにチューニングして聞いてみませんか! みたいな話でした。ただ聞くだけが能じゃないぜ。

うされもん @acidlemonについて

|'-')/ acidlemonです。鎌倉市在住で、鎌倉で働く普通のITエンジニアです。

30年弱住んだ北海道を離れ、鎌倉でまったりぽわぽわしています。

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